氷点下脱毛 詳細説明
レーザー脱毛は、日本では1997年から始まったのですが、当時はだれもが毛乳頭がターゲットだと考えていたので、レーザーでそんな深いところに届くはずがないと否定的な医師が多かったのですが、針脱毛に限界を感じていた私はすぐに導入しました。
幹細胞毛乳頭説に一人だけそれに異を唱える医師がいらっしゃいました。当時、腋臭手術の権威だった稲葉医師です。

稲葉医師は、幹細胞は皮脂腺開口部付近にあると頻りにおっしゃっていました。(私も拝聴しました)
稲葉医師は腋臭の手術の際に立毛筋付着部より下層を取り除いても、すなわち毛乳頭を完全に取り除いても毛が生えてくることに気づいて皮脂腺開口部節を唱えられたのです。
私自身、レーザー脱毛を行ってみると症例を選べば脱毛できることが分かって日本で最初のケースリポートも書きました。学会レポートはこちらです。
さて、稲葉節の検証にもいなりますが、脱毛のターゲットである幹細胞がどこにあるかを説明するにあたって、まず「ヘアサイクル」から始めます。

①は、生まれたばかりの新生毛です。
毛乳頭の毛母にある血管から酸素や栄養素を与えられ成長し②③へと成長していきます。
その後、④⑤のように毛根は毛乳頭から離れて浮き上がり、萎縮していきます。
毛包も萎縮して浅くなり、⑥の休止期を迎えます。

休止期の毛包底は立毛筋の付着部にあって、それより浅くなりません。立毛筋に引っ張られて浅くなれないのです。そして休止期には毛乳頭も毛母細胞も存在していません。
しばらく休止期を過ごしたあと、毛包底から幹細胞が動き始めて毛母細胞となって新生毛が伸びだして成長していきます。
次世代の毛は休止期の毛包底から生まれるということがお分かりになったとおもいます。
萎縮した毛包の下にある瘢痕の中に毛母細胞が生き残っていて「幹細胞よ、目覚めなさい」と指示を出すと説明をする医師もいます。そうであっても指示を受けるのは膨大部幹細胞であることは間違いありません。生き残った瘢痕にはメラニン生成細胞は無いのですから。
次に、膨大部にある幹細胞は毛根からどれくらい離れているかが気になります。
すぐそばにあれば加熱された毛根の温度が伝わりやすいし、離れていれば伝わりにくいからです。
肌のシミなどが気になる方なら皮膚のターンオーバーという言葉をご存じでしょう。ターンオーバーを説明すると長くなりますのでここでは省きますが、シミの原因であるメラニンは表皮の基底細胞で産生され、皮膚表面から0.1~0.2mmくらいの深さにあります。

この基底細胞は毛包内に続いていくのですが、図では灰色で示しました。
毛は黒いですからメラニンを含んでいます。正常組織の中ではメラニンを産生するのは基底細胞だけですから、幹細胞は基底細胞の中から生まれると考えるのが合理的です。
毛包内表皮なので外部皮膚よりは薄くせいぜい0.1mmまでと考えます。(私は控えめに0.1mm程度としましたが、AIは「0.01~0.05mm程度と極めて近接しているので毛根の熱は瞬時に伝わる」とコメントしてくれました)
ですから、膨大部に毛があれば、その毛が成長期であっても退行期の毛であっても光線を吸収して発熱してくれれば、そのすぐそばにある基底細胞の中の幹細胞を変性させて脱毛できるのです。
